ヨムナビ
多元宇宙(マルチバース)論集中講義 (扶桑社BOOKS新書)

多元宇宙(マルチバース)論集中講義 (扶桑社BOOKS新書)

野村 泰紀

扶桑社 / 2024-03-01

累計読者数10
平均ハイライト数 8.2件/人
推定読了時間 約2時間16分
star総合評価 51/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 32%

この本について

日々仕事をしていると、「自分が見ている世界ってどこまで本当なんだろう」とか、「この前提、そもそも正しいのか?」みたいな小さな違和感が積み重なることがあります。考えれば考えるほど泥沼になってしまうので、つい先送りにしてしまうやつです。 この本を読んで感じたのは、宇宙論みたいな遠い話が、こうした“前提の揺らぎ”に意外と効くということでした。たとえば研究者が別グループと同じ測定結果を得て「焦るどころか安心した」というくだり。あの距離感が妙にリアルで、結局は誰もが不確実さの中で手探りしているんだよなと腑に落ちます。また、マルチバースと聞くと派手なイメージが先行しがちですが、この本では「大半はなんもない宇宙」という地味すぎる現実を示したうえで、そこから長年の謎が解けていく流れが描かれます。変にロマンを盛らない分、「物理法則も歴史も“特定の値”に落ち着いている理由」を自分の頭で考えやすくなる感覚がありました。 さらに、宇宙背景放射の揺らぎが銀河を形づくるシミュレーションの話や、真空エネルギーが“ちょうど同じくらい”である理由に迫る議論など、数字の意味が具体的な景色と結びつく説明が多いんです。自分が普段向き合っている「なぜこの状況が成り立っているのか」という問いにも、そのまま持ち帰れる視点がいくつかありました。 なのでこの本は、派手な宇宙話を求める人よりも、「物事がこうなっている理由をもう一歩深く理解したい人」に刺さると思います。自分の思考のクセや限界を少しだけ広げたいときに、静かに効いてくる一冊でした。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

野村 泰紀の他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

気鋭の理論物理学者が白熱講義。最新のマルチバース宇宙論がわかる超入門編! 別の宇宙には“もう一人の自分”が無数に存在するかもしれない!? これまで多くのSF作品の中で「並行宇宙」や「パラレルワールド」といった言葉で語られてきた概念が、今、理論物理学の世界で真剣にその存在を議論されています。 そんな、いまや精密科学として確立されつつある「マルチバース(多元宇宙)」とは何かを、カリフォルニア大学バークレー校教授で、素粒子物理学、量子重力理論、宇宙論を専門とする著者が、文系にもできるだけわかりやすく噛み砕いて解説しました。 まるで講義をそのまま聞いているような感覚で、量子力学とニュートン力学との違いから、超弦理論、インフレーション理論、ワインバーグの人間原理といった最新の宇宙論のキーワードまでをざっくり把握。 マルチバース(多元宇宙)の考え方が理解できるようになります。 『スパイダーマン』『ドクター・ストレンジ』『エブエブ』……etc. これを読めば、あのSF作品の世界がより深く考察できるようになる!
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要