
美大式 ビジネスパーソンのデザイン入門
稲葉 裕美
翔泳社 / 2024-05-17
この本について
仕事でデザイナーと話していると、「なんでこんなに噛み合わないんだろう…」と感じることがよくあります。こちらはタスクを分けて整理したいのに、相手は全体の体験から話し始める。資料を見ても「ここを青にしてほしい」としか言えず、目的をどう伝えればいいのかもわからない。自分の“見る力”にも自信が持てないまま進むのって、けっこうしんどいですよね。 この本が面白いのは、デザイナーが何を見て仕事をしているのかを、アートや感性の話から丁寧にほどくところです。直感だけで動いているわけではなく、日々の生活や思索を含めた「深い観察」がベースにある。その視点に触れると、こちらの伝え方も変わってきます。具体的な指示ではなく、まず目的を共有する。細部の“理由”を一緒に確認する。そういうコミュニケーションの仕方に置き換えるだけで、協業のストレスはかなり減ります。 もうひとつ個人的に効いたのは、「本当に見ている状態」をつくるという話です。見えているつもりでも、対象を自分の感情や思考で受け止めていないと認識できていない。これに気づくと、デザイン判断だけでなく、普段の資料作りやサービス企画の精度も変わっていきます。生活の場が感性を磨くフィールドになるという視点も、無理のない実践として取り入れやすかったです。 デザインのプロになりたい人というより、「仕事でデザインに関わるのに、自分の理解が追いついていない気がする人」に特に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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