
非美学 ジル・ドゥルーズの言葉と物
福尾匠
河出書房新社 / 2024-06-24
累計読者数3
平均ハイライト数 13.3件/人
推定読了時間 約5時間7分
star総合評価 31/100
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この本について
仕事でも創作でも、他者の考えや作品に触れたとき、「自分のやっていることは単なる応用に落ちていないか」「でも他者に開くと軸がぶれる気もする」というモヤモヤを抱えてしまうことがあります。僕もずっとここで揺れていて、どこかで「自律」と「触発」の折り合いをつけられないままでした。 『非美学』は、その行き場のない揺れに少し輪郭を与えてくれる本でした。ドゥルーズの哲学を、芸術との関わりの中で“実践として”読み解いていくのですが、そこで示されるのは、他者との距離を拒むでもなく、安易に吸収するでもなく、その都度の関係の変化にちゃんと目を向けるという姿勢です。創造を一枚岩にせず、分野ごとに異なる実践として丁寧に扱う視点も、自分の仕事の見え方を静かに揺さぶってきます。 特に、誤配や見逃しといった「うまくいかなさ」を、単なる欠陥ではなく、実践に潜む可能性として扱う考え方は、成果主義に寄りがちな日々の思考を少しだけ緩めてくれました。何かと「正しい手順」や「一貫性」を求められてしんどい人ほど、ここに救われる部分があると思います。 自分の専門を大切にしつつ、他者との出会いに揺さぶられながら仕事をしている――そんな人に静かに刺さる一冊です。
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出版社による紹介
ドゥルーズにとって諸芸術はどんな意味を持つのか。美学を適用するための倫理を探りながら、日本批評の「否定神学批判」の射程距離をも探る。俊英による日本現代思想の新たな展開がここに! ◎千葉雅也氏絶賛! 博士論文をもとにした著作に、人々の価値観を根底から揺さぶろうとする気合いを込める――今や往年のあり方となりつつあるその禍々(まがまが)しいまでの熱意を、久しぶりに読んだ。芸術と哲学の距離。そして、ものごとの自律性を改めて肯定すること。何もかもをクリエイティブだと言って微笑むようなこの時代に、創造性とは何かをゼロから問い直す。 ◎内容 非美学は、批評の条件についての哲学的思考である。 非美学は他者から〈眼を逸らす〉ことの意味を思考する試みである。 -- 哲学を「概念の創造」として定義したドゥルーズにとって、芸術を通して概念を創造する批評とは何だったのか―― ドゥルーズに伏在する「言葉と物」の二元論から、今世紀の日本の批評を導いてきた「否定神学批判」の限界に迫る、 俊英による真の現代思想がここに! -- 他者から〈眼を逸らす〉ことの意味は、いかにして思考可能なのか? われわれの現代思想はここから始まる!
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