
英語と日本語、どうちがう? NHK出版 学びのきほん
鴻巣 友季子
NHK出版
この本について
英語を勉強していても、日本語で文章を書いていても、「なんでこんなに感じ方が違うんだろう」と立ち止まることがあります。単語のニュアンスなのか、文のつくりなのか、そもそもの発想の土台なのか。どこがズレているのかよく分からないまま、モヤモヤだけが残ることってありますよね。 この本を読んでまず驚いたのは、言語そのものが人間の思考を形づくっている、という事実を具体的に示してくれるところです。たとえば日本語が「主題」を優先する言語だという説明は、英語を訳すときになぜ「しっくり来ない」のかが腑に落ちました。さらに、単語を調べるときに語源までさかのぼるという著者の姿勢は、ただ正しい訳を探すというより「その言葉がどんな景色を背負っているか」を見る感覚を育ててくれます。そして翻訳の場が「他者との衝突」だという考え方は、外国語に触れるときの戸惑いそのものにちゃんと名前をつけてくれるようでした。 もう一つ印象に残ったのは、日本語そのものが翻訳によって形づくられてきたという視点です。万葉仮名から始まり、音読み・訓読みの誕生、さらに近代の大翻訳時代まで、外国語との出会いが日本語の文体や語彙を変えてきた。その歴史を知ると、「英語が苦手だから自分がダメなんじゃなくて、言語同士がそもそも違う存在なんだ」と肩の力が抜けます。 英語に苦手意識がある人よりも、「なんで自分の思考は日本語に引っ張られるんだろう」と感じたことがある人にこそ刺さる本です。翻訳をテーマにしながら、言語と向き合う姿勢そのものを静かに整えてくれます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要





