
毎日トクしている人の秘密
名越康文
PHP研究所 / 2014-04-30
この本について
仕事や人間関係で何かあるたびに気持ちが大きく揺れる日ってありますよね。頭では「気にしすぎだ」と分かっていても、未来の不安が勝手に立ち上がってきて、今やることに集中できない。僕自身もずっとそのループにハマりやすくて、「もう少し大きな視点で物事を見られたら楽なんだろうな」と思いながら過ごしていました。 名越康文さんの『毎日トクしている人の秘密』は、そういうときに“視点の幅”を取り戻してくれる本でした。たとえば、不安は未来を予測することで生まれるから、「今ここ」に注意を戻すことで余計な妄想から距離が取れること。逆に、百年後くらいの時間軸で物事を眺められると、目の前の不幸や雑事にいちいち振り回されなくなること。この両方の感覚を行き来できると、気持ちの揺れ幅が自然と小さくなっていくんだと思います。名越さんの言う「人間の器の直径」が時間感覚で決まるという言葉は、個人的にもすごく腹に落ちました。 さらに、この本では「自分の感覚世界を言葉にしていく」ことの大事さも語られています。自分の言葉がどんなふうに自分の中で落ち着いていくのか観察できるようになると、他人の価値観に巻き込まれにくくなるし、相手との距離の取り方も自然と変わってきます。一人の時間を意図的につくることの意味が、感情論ではなく現実的な技術として語られているのも印象的でした。 日々の不安に飲まれやすい人、視点の切り替えが苦手な人には特に静かに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの60%が集中しています。
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