
天地明察 下 (角川文庫)
冲方 丁
KADOKAWA / 201205
累計読者数14
平均ハイライト数 9.4件/人
推定読了時間 約3時間20分
star総合評価 51/100
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この本について
仕事でも人生でも、何かを成し遂げようとすると、急に自分が「小さな存在」に思えてしまう瞬間がありませんか。背中を押してくれる後ろ盾もないし、正しい姿勢で立てているかも自信がない。そんなとき、自分はいったい何を拠りどころにすればいいのか、よくわからなくなるんですよね。 『天地明察 下』を読んで胸を掴まれたのは、まさにその“揺らぎ”に丁寧に寄り添ってくるところでした。算哲が朝廷と幕府の前で、裸一つの人間として願いを述べる場面や、罵声を浴びながらも「それでも応えたい相手」が次々と浮かんでくる描写には、目的のために立ち続けるとはどういうことかが自然と沁みてきます。さらに、誰かの期待に応えたい気持ちと、それとは別に「自分が星になることで次の誰かが辿り着ける」という感覚が描かれていて、肩に力を入れるだけが前進ではないと教えられるようでした。 自分の働き方や役割に迷いがある人ほど、この物語の静かな芯の強さに救われると思います。とくに「責任や期待に押しつぶされそうだけど、逃げたくはない」という人には、算哲の姿が現実的な温度で寄り添ってくれます。決して英雄譚として持ち上げるのではなく、一人の人間が、姿勢を正しながら歩き続けることの意味がじんわり伝わってくる一冊です。
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出版社による紹介
「この国の老いた暦を斬ってくれぬか」会津藩藩主にして将軍家綱の後見人、保科正之から春海に告げられた重き言葉。武家と公家、士と農、そして天と地を強靭な絆で結ぶこの改暦事業は、文治国家として日本が変革を遂げる象徴でもあった。改暦の「総大将」に任じられた春海だが、ここから想像を絶する苦闘の道が始まることになる――。碁打ちにして暦法家・渋川春海の20年に亘る奮闘・挫折・喜び、そして恋!! ※本書は2012年5月に発売された角川文庫版『天地明察』を底本に電子書籍化したものです。
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