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山椒大夫

山椒大夫

森 鴎外

オリオンブックス / 2013-07-23

累計読者数3
平均ハイライト数 2.7件/人
推定読了時間 約25分
star総合評価 42/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 63%

この本について

仕事でも人間関係でも、自分の身に起きた小さな違和感を見なかったことにして進んでしまうことってありますよね。気づけば、どこで心が削れていたのか分からないまま、ただ「耐えるモード」に入ってしまうこともあると思います。僕自身、そういう時期に読む物語ほど、妙に胸に残る場面があったりします。 『山椒大夫』の抜粋を見ていると、読者の方は「見てはいけないものを見てしまった瞬間の緊張」や「まだ幼いのに覚悟だけが先に固まってしまう姿」に強く反応しているように感じました。安寿が夜の出来事を境に表情まで変わっていく描写や、入水した沼の畔に尼寺が建つという事実の重みは、感情の動きよりも“その後どう生きるか”を静かに語っているように見えます。 この物語の良さは、勇気や救いを派手に語らないところです。むしろ、小さな選択がどう人の内側を変えるのかを淡々と見せてくれる。その視点に触れると、日常の中で自分が握りしめている不安を、少しだけ言葉にしやすくなる気がします。そして、理不尽のただ中にあっても、人がどこに希望を置けるのかを考える余白が残る。 自分の感情の変化を丁寧に見つめたい人に刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

安寿と厨子王は父を訪ねる旅の途中で、人買いに誘拐されてしまう。母とも引き離された二人は山椒大夫に買われて奴婢となる。姉の安寿は弟を逃がして自らは死を選ぶ。厨子王は母と再会できるのか。読みやすくするため、現代の言葉に近づけました。 明治・大正期の文学者、森鴎外の代表的な短篇小説。
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