
空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む (集英社文庫)
角幡唯介
集英社 / 2012-09-20
累計読者数9
平均ハイライト数 5件/人
推定読了時間 約3時間32分
star総合評価 55/100
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この本について
最近、「自分は何のために頑張っているんだろう」とか、「毎日ちゃんと生きてはいるけど、実感が湧かない」とか、そんなモヤモヤを抱えている人、多い気がします。僕もよくその沼に落ちます。日常は安全で便利だけど、そのぶん“自分の輪郭”みたいなものがぼやける瞬間があるんですよね。 『空白の五マイル』を読んで刺さったのは、著者が極限の環境で体験した「ただ生き延びる」ことの重さが、こちらの日常と地続きに感じられたところでした。自然はやさしくも癒しもしてくれない。ただ情け容赦なく、つねに命のギリギリを突きつけてくる。そんな環境に身を置くと、“いい人生ってなんだろう”という問いが抽象論ではなく、自分の身体の内部から湧き上がってくるように変わるんです。これは自己啓発的な答えをくれる本ではなく、むしろ「問いの手触り」を取り戻させてくれる本です。 もうひとつ印象に残ったのは、「意味づけしなくても、行ったという事実だけで十分だった」というくだり。大層な物語なんていらなくて、自分がそこで感じたことが静かに残る。それを読んだ時、日常の中でも“意味のあることをしなきゃ”と焦る気持ちが少し緩みました。 自分のペースでいいけど、生きている実感をもう少し取り戻したい。そんな人に刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
チベットの奥地、ツアンポー川流域に「空白の五マイル」と呼ばれる秘境があった。そこに眠るのは、これまで数々の冒険家たちのチャレンジを跳ね返し続けてきた伝説の谷、ツアンポー峡谷。人跡未踏といわれる峡谷の初踏査へと旅立った著者が、命の危険も顧みずに挑んだ単独行の果てに目にした光景とは─。開高健ノンフィクション賞をはじめ、多くの賞を受賞した、若き冒険作家の野心作。
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