
爆速経営
蛯谷敏
日経BP / 2013-11-07
この本について
「組織を良くしたい気持ちはあるのに、現場はなかなか変わらない」。マネジメントに関わっていると、こんなモヤモヤがずっとつきまといますよね。理想は語れるけれど、仕組みに落とすとなると一気に手が止まる。僕自身、評価制度や組織構造をどう扱えばいいのか分からず、気持ちだけ空回りしていた時期が長くありました。 『爆速経営』が面白いのは、きれいなスローガンではなく「どうやって行動が変わる仕組みを作ったか」が淡々と並んでいるところです。たとえば、価値観を人事評価に載せないと定着しないという話は、頭では分かっていたつもりなのに、実例を読むと腹落ちがまったく違う。社員が持つデバイスで自分の評価軸をいつでも確認できる設計なんて、仕組みの細部まで気を通しているからこそ動き出すんだなと感じました。また、巨大組織でも小さなユニットに分解し、意思決定を早めるために承認段階を大幅に減らすくだりも、「スピードを上げろ」ではなく、具体的にどこをいじればいいかが見えてきます。 読みながら何度か「結局、変わるための支点は人事と可視化なんだな」と思わされました。やりたいことと会社の方向をどう合わせるか、誰をどの位置に置くか、そして意思決定が速い状態をどう仕組みで担保するか。理想論より、現場を動かすリアルな処方に触れたい人にはちょうどいい本です。 特に、「スローガンが社内に浸透しない」「組織のスピードが上がらない」と感じている人には刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの42%が集中しています。
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