
翼、ふたたび
江上 剛
PHP研究所 / 2014-07-22
この本について
仕事でも日常でも、「自分はちゃんとやれているのか」「方向はこれでいいのか」とモヤモヤする瞬間ってありますよね。能力を磨くとか、情熱を持つとか、言葉としては分かっているのに、結局うまく使いこなせないまま日々が過ぎていく感じ。僕も同じで、ちょっとした否定的な考え方に引っ張られて、結果まで乱れることがよくあります。 『翼、ふたたび』を読んで心に残ったのは、派手な成功論ではなく、「考え方がずれると、努力すらマイナスに働く」という現実味のある視点でした。小善と大善の話もそうで、一見やさしさに見える行動が、長い目でみると相手の成長を奪うという描写にはドキッとします。厳しさを装った精神論ではなく、実際にヤマト航空の現場で人が変わっていく過程が丁寧に描かれているから、読んでいる側も自分の仕事に置き換えやすいんですよね。 もうひとつ刺さったのは、「幸福は当然与えられるものではなく、追いかける努力が必要」という気づきです。組織の中にいると、ときどき自動的に明日が続いていくような錯覚に浸ってしまう。でも破綻という“途切れ”をきっかけに、社員が本音で語り合い、役割を自分でつかみに行く姿は、他人事ではありませんでした。自分の仕事にも、あの“渦の中心に入る”感覚をもっと持てるんじゃないか、と。 特に、「自分には大した能力はないと思って努力する人が一番伸びる」というくだりは、焦りよりも落ち着きをくれるタイプの言葉です。できることが増えるより、考え方が整うことで行動が変わる。その実感に近いものを、この本からもらいました。 変わりたいけど、どこから触れればいいか分からない人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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