
池上彰の未来予測 After 2040
池上 彰
主婦の友社 / 2024-07-02
この本について
未来の話って、どうしても「自分とは遠い世界のこと」に思えてしまって、結局いま抱えている不安にはつながらない……そんな感覚を持つことが多いです。技術が進みすぎてついていけるのか、社会の変化に自分が取り残されるんじゃないか。頭のどこかでずっとざわついているのに、日常の忙しさに紛れて考えきれないまま時間だけが進んでいく感じがあります。 この本は、いわゆる“予言”ではなく、変化の兆しにどう目を向けるかを教えてくれます。たとえばマイクロチップを体内に埋め込む話なんて、最初は極端に聞こえるけれど、実際には欧州で数万人規模で広がりつつある。そうした「すでに起きていること」を丁寧に拾いながら、なぜそれが次のフェーズにつながるのかを落ち着いた口調で示してくれます。また、日本の金利が動き始めたことや人口減少の具体的な数字など、日々のニュースでは流しがちな変化を、仕事や生活の判断にどう結びつけるかまで視点を運んでくれるのがありがたいところです。 読んでいて感じたのは、未来に備えるって「正解を当てること」じゃなくて、好奇心を失わないことなんだな、ということでした。古い考えを手放す難しさや、人間関係の幅が変化への耐性につながるという話も含めて、明日からの行動に直結する実感があります。未来が怖いというより、少し冷静に向き合えるようになる本だと思います。 未来の変化に置いていかれたくないけれど、煽られるのもしんどい……そんな人に刺さる一冊です。
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