
社員100人までの会社の「社長の仕事」
古田土満
かんき出版 / 2015-07-13
この本について
経営の数字って大事だと分かっているのに、実際は「売上は伸びたのにお金が残らない」とか「決算書を見ても、どこから手をつければいいのか分からない」とか、そんなモヤモヤを抱えたまま日々の判断をしてしまうことが多いですよね。僕自身、黒字倒産の話を聞くたびに他人事ではないなと思っていました。 この本が刺さるのは、利益=内部留保という当たり前のようで見落としがちな視点を、社長の仕事という軸で丁寧に置き直してくれるところです。貸借対照表は社長ひとりで作るもの、という一文もそうですが、経営の根っこを見るとはどういうことかが、具体的なシーンとセットで腑に落ちてくるんですよね。たとえば、現金が少ないのにゴルフ会員権を持っている社長像の話なんて、うちにも思い当たる節がありました。また、成長と膨張を分ける線が「お金が残っているかどうか」だと示されると、拡大戦略を考えるときの判断基準が急にクリアになります。 さらにありがたいのは、理念やビジョンを掲げるのは精神論ではなく、社員の行動や数字の達成をつなぐための“実務”として語られているところです。社長が戦略を考え、社員が戦術を作る。その循環を回すための経営計画書の位置づけが、ここまで具体的に書かれている本はあまり多くありません。 社員100人までの会社で、経営判断の孤独に少しでも光が欲しい人にはしっかり刺さると思います。僕もいまだに迷いながらですが、この本のおかげで「まずは会社にお金を残す」という当たり前をようやく実行レベルで捉えられるようになりました。
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