
職業としてのプロ経営者
小杉 俊哉
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2015-09-29
この本について
キャリアの途中で「このまま責任だけ増えていくけど、自分は本当にやれるのか…」みたいな不安って、意識していなくてもじわじわ積もってきますよね。役割が上がるほど相談相手が減っていく感じもあって、踏み込む勇気を出しきれないまま時間だけが進んでいく。僕自身も、任される範囲が広がるたびに同じ壁にぶつかってきました。 『職業としてのプロ経営者』を読んで救われたのは、「特別な資質の話」ではなく、「現実の健闘の積み重ね」が淡々と描かれていたところです。例えば、誰もが“ある程度の修羅場”をくぐってきていて、そのたびに成長曲線を自分で上げ直してきたという話。逃げ場がない状況で判断し、実行し、責任を負うという経験は、いつか突然与えられるものではなく、日々の選択の延長線にしかないという視点が、変に気負わせなくてよかったです。 もうひとつ刺さったのは、「学び続けている人だけが候補に残る」という、当たり前だけど避けがちな事実。好奇心を軸に、必要なスキルに自分から手を伸ばしていく人だけが、次の機会をつかめる。プロ経営者と呼ばれる人たちも、実は“予期せぬ出来事”を拾い続けてキャリアをつくっていたという話は、肩の力を抜きつつも前に進む勇気になりました。 特に、責任を背負う立場に近づいている人、あるいは「もう一段上に行く覚悟がまだ固まらない」という人には、静かに効いてくる一冊だと思います。自分の延長線上にある“次の景色”をどう受け止めるかを、落ち着いて考えられる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
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