
マインド・コントロール 増補改訂版 (文春新書)
岡田尊司
文藝春秋 / 2016-04-20
この本について
最近、人の意見に流されやすいとか、気づいたら集団の空気に合わせてしまって後からモヤモヤする…そんな感覚を話してくれる人、多いなと思います。自分の意思がないわけじゃないのに、気づけば誰かの価値観に乗っかってしまう感じ。僕自身も、忙しい時期ほど判断が揺れがちで、「これって自分で選んでるのか?」と立ち止まることがあります。 この本が面白いのは、「操られる側の弱さ」だけでなく、「どうやって人は追い込まれていくのか」というプロセスを淡々と示してくれるところです。秘密を共有した瞬間に主導権が動くとか、閉ざされた小さな世界にいると視野が一点に集中してしまうとか、感情ではなく構造として説明されるので、自分の過去の選択を落ち着いて見直せるんですよね。読んでいて一番効いたのは、「特別扱いされることが、人を縛る力にもなる」という指摘で、妙に胸に残りました。 とはいえ、この本は誰かを悪者にする話ではありません。むしろ「自分も条件が揃えば簡単に巻き込まれる」という前提で、どんな時に判断が弱くなるのかを静かに教えてくれる感じです。人に優しい人ほど巻き込まれやすい、というのもグサッときました。 人間関係で気疲れしやすい人や、「流されている感覚」をうまく言語化できない人には特に刺さると思います。自分の心の取扱説明書を、ちょっと冷静な視点で読み直したいときにちょうどいい一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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