
自分を捨てる仕事術 鈴木敏夫が教えた「真似」と「整理整頓」のメソッド
石井 朋彦
WAVE出版 / 2023-09-26
この本について
仕事の場で「何が言いたいのかまとまらない」とか、「打ち合わせが妙に噛み合わない」とか、そんな小さなつまずきって意外と日常的ですよね。自分でもよくあります。正しさは持っているつもりなのに、場の空気が動かない。相手の反応も読めない。そこにモヤモヤが残る。 この本が面白いのは、そういう“言葉になる前の部分”を扱っているところです。たとえば、鈴木敏夫さんが徹底していた「まず枕から入る」という姿勢。いきなり本題をぶつけず、相手の気持ちがこちらに向くまでの時間をつくる。その雑談のどこかに、相手が自然と考え始める“旬のネタ”を混ぜておく。これだけで打ち合わせの雰囲気が大きく変わるのを、読んでいて自分の経験と重ねてしまいました。 もうひとつ刺さったのは、「何が言いたいの? 一言で言うと?」と何度も迫られる場面。紙に思っていることを全部書き出して、冷まして、まとめて、いらないものを外す。テーマは天から降ってくるものじゃなく、そうやって削った先にようやく出てくるんだと腑に落ちます。 そして意外と効くのが、“自分を主張しすぎない”という視点です。意見を言おうとするほど人の話が聞けなくなる感覚、心当たりがある人は多いはず。若いときほど「自分の色」を出さなくていい、まず相手の言葉を受け取ること。その姿勢が結果的に仕事を前に動かす、というのは妙にリアルでした。 自分の話し方や立ち位置にいつも迷ってしまう人、特に打ち合わせで空回りしがちな人にはかなり刺さると思います。仕事って結局、人の気持ちの動きで成り立っているんだよな…と静かに思い出させてくれる一冊でした。
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多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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