
3時間でわかるこれからの電力業界 ―マーケティング編―5つのトレンドワードで見る電力ビジネスの未来 (NextPublishing)
江田 健二 and 一般社団法人エネルギー情報センター
この本について
電力業界の話って、正直どこから触ればいいのか分からないまま時間だけが過ぎていくことが多いです。自由化って何が変わったのか、スマートメーターの普及で何が起きるのか、新規参入が本気なのか実験なのか…。ニュースを追っても断片的で、全体像がつかめないまま仕事にどう生かせばいいか悩んでいました。 この本を読んで良かったのは、「電力を売るビジネス」という固定観念を外してくれたところです。著者は繰り返し、これはIoTの実験場であり、情報産業としての再定義が進んでいると語ります。ネガワット取引やVPPの例を読むと、電力そのものより“データをどう扱うか”が競争軸になりつつあるのが手触りとして分かるんですよね。そして利用者側の意識はまだ半分以上が自由化の内容を知らないという現実も示され、だからこそ「顧客をどう理解するか」が他業種より重要だと腹落ちします。 さらに、各社が参入している理由が「最初のIoTの練習場」という指摘も妙にリアルで、利益率3%の薄利構造なのに企業が集まる理由が腑に落ちました。電気は“空気のような存在”だからこそ、ライフスタイル提案で色を付けない限り選ばれない。ここが、マーケティングという視点で見る面白さでした。 電力の専門家を目指している人より、「業界外だけど動向は理解しておきたい」くらいの人にこそ刺さる内容だと思います。電力の変化が、自分の仕事のどこにつながるのかを見つけたいときの入り口としてちょうどいい一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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