
これが「日本の民主主義」! (ホーム社)
池上彰
集英社 / 2016-10
この本について
政治のニュースを見ていると、「そもそも何が問題で、どうしてこうなっているんだろう…」と手が止まる瞬間がありませんか。理解したい気持ちはあるのに、昔の出来事や制度の成り立ちがごっそり抜けていて、表面的な言葉だけが流れていく感じ。自分も同じで、その穴を少しずつ埋めたいと思って手に取ったのがこの本でした。 読んでみて一番助かったのは、歴史的な背景が“いま”と地続きだと実感できたことです。例えば、岸信介が「独立国として恥ずべきもの」と言った安保条約の成り立ちや、彼が戦後どのように復活したのか。教科書ではさらっと流れてしまう話が、実際の政治判断として立ち上がってくるので、ニュースで見る現在の議論がまったく違う見え方になります。また、憲法九条と集団的自衛権の扱いが、なぜ長年あいまいなまま積み重なってきたのかも、政府の姿勢の変化と一緒に読めるので、モヤモヤの置き場がはっきりしてきます。 さらに意外だったのは、戦後の預金封鎖の話です。教科書では一行で終わるような出来事なのに、生活レベルではどれほど大きな動揺があったのかが具体的に描かれていて、経済政策の「荒唐無稽」に見える判断の裏側にある切迫感が理解できます。自分の中の「なんでそんなことを?」という疑問が少し柔らかくなる感じです。 政治の立場を決めたいわけじゃないけれど、今起きていることの文脈を知りたい人に刺さる一冊だと思います。自分もまだ迷ってばかりですが、こういう本を一つずつ読んでいくことで、日々のニュースの解像度が少しずつ上がっていく実感があります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの43%が集中しています。
読書の順序
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