
イノベーション・ファシリテーター
野村 恭彦
President Inc / 2015-05-19
この本について
会議で議論が堂々巡りしたり、参加者に「で、何を話せばいいんだっけ?」という顔をされること、けっこうありますよね。僕もファシリテーションを任される場面で、問いの立て方や場づくりの難しさに何度もつまずいてきました。固定観念を外そうとしても、自分自身のバイアスに気づけないまま進行が重たくなる…そんな経験がある人には、この本がかなり助けになると思います。 特に効くのは、まず「問いのつくり方」の解像度が一気に上がるところ。誰も考えたことのない切り口や、公共性を帯びたテーマがどう生まれるのかが、当事者の“想い”をどう汲み取るかというプロセスとセットで語られていて、抽象論では終わりません。さらに、問いが場に浸透していないと参加者の目線がスライドに戻る、という細かな観察もあって、実践での手触りがかなりリアルです。対話の中心に空いた椅子を置くフィッシュボウルの話も、立場を超えて「自分が話していい」と思える空気のつくり方として腑に落ちました。 もう一点、この本がいいのは、アイデアの「派手さ」よりも、参加者全員が自分ゴトとして意味づけできるかを大事にしているところです。意見がぶつかった瞬間をチャンスと捉える姿勢や、一次情報に触れることで立場がひっくり返る瞬間の描写など、場づくりのリアルさがそのままヒントになります。結局のところ、ファシリテーションは人の“想い”に触れ続ける仕事なんだと静かに気づかせてくれます。 自分の問いがいつも浅く感じる人、組織や地域の対話で「何かが噛み合わない」と感じている人には、特に刺さる一冊です。
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多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの14%が集中しています。
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