ヨムナビ
誰がアパレルを殺すのか

誰がアパレルを殺すのか

杉原 淳一 and 染原 睦美

日経BP / 2017-05-25

累計読者数14
平均ハイライト数 55.4件/人
推定読了時間 約3時間52分
star総合評価 75/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 37%

この本について

最近、「なんで服ってこんなに作られて、こんなに余るんだろう」とか、「店に並ぶものがどれも似ていて選ぶ気がしない」とか、そんな小さな引っかかりを抱えたまま買い物している人、けっこう多い気がします。自分もその一人で、なんとなくモヤモヤしたまま業界のニュースを眺めていました。 『誰がアパレルを殺すのか』は、このモヤモヤの正体を、川上から川下まで具体的なエピソードでつないでくれる本でした。百貨店が在庫リスクをほぼ負わない構造や、売れ筋づくりではなく“売れ筋探し”に追われていった企業の姿、さらにはアウトレットやバッタ屋が成立してしまう背景まで、部分的に知っていた事実が一本の線でつながる感じがあります。読んでいて、自分が「なんとなく感じていた不自然さ」が、ちゃんと説明できる言葉になっていく感覚がありました。 同時に、ユナイテッドトウキョウの原価率の話や、ミナペルホネンの持続可能なものづくり、エバーレーンのオンラインSPAなど、今ある選択肢の違いが「仕組みの違い」から生まれていることも理解しやすい。例えば、値段の差や品質の差を“雰囲気”ではなく“どういう工程を選んだか”で捉えられるようになるだけで、買う時の判断がだいぶ楽になります。 業界を批判する本というより、「自分が普段見ている服の裏側で、何がどう動いているのか」を淡々と教えてくれる本です。買い物に違和感がある人、仕事で在庫や企画に悩んでいる人ほど刺さると思います。読後は、たった一枚の服でも、前よりちゃんと理由を持って選べるようになります。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

アパレル業界がかつてない不振にあえいでいる。オンワードホールディングス、ワールド、TSIホールディングス、三陽商会という業界を代表する大手アパレル4社の売上高は激減。 店舗の閉鎖やブランドの撤退も相次いでいる。またアパレル業界と歩みをともにしてきた百貨店業界も、地方や郊外を中心に店舗閉鎖が続き、「洋服が売れない」事態は深刻さを増している。 なぜ突如、業界は不振に見舞われたのか。経済誌「日経ビジネス」の記者が、アパレル産業を構成するサプライチェーンのすべてをくまなく取材した。 ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、「もう、”散弾銃商法”は通用しない」と業界不振に警鐘を鳴らす。 大手百貨店首脳は「我々はゆでガエルだった」と自戒。業界を代表する企業の経営者から、アパレル各社の不良在庫を買い取る在庫処分業者や売り場に立つ販売員まで、幅広い関係者への取材を通して、不振の原因を探った。 また本書では、業界の将来を担うであろう新興企業の取り組みについても取材した。ITなどを武器に、業界の「外」から勢力図を変えようとするオンラインSPA(製造小売業)や、業界の「中」から既存のルールを変えようと挑戦するセレクトショップなど、国内外の新興プレーヤーの取り組みを紹介する。この1冊を読めば、アパレル産業の「今」と「未来」が鮮明に見えるはずだ。 【登場する企業】 オンワードホールディングス/ワールド/TSIホールディングス/三陽商会/ファーストリテイリング/ストライプインターナショナル/GAP/H&M/三越伊勢丹ホールディングス/大丸松坂屋百貨店/高島屋/そごう・西武 など
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要