
遺伝子―親密なる人類史(上) (早川書房)
シッダールタ ムカジー, 田中 文, and 仲野 徹
累計読者数9
平均ハイライト数 6.4件/人
推定読了時間 約8時間24分
star総合評価 55/100
boltライト読書型
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この本について
仕事でも日常でも、「人はどこまで“自分で決めている”と言えるんだろう」と立ち止まることがあります。努力でなんとかできる部分と、生まれた要素がどう関わっているのか。その線引きが曖昧なまま進んでしまうと、自分にも他人にも厳しくなりすぎて、ちょっと息苦しくなることがあります。 『遺伝子―親密なる人類史(上)』は、そのモヤモヤに真正面から向き合う本でした。遺伝子の仕組みを語りながら、同時に「人は遺伝をどう扱ってきたか」という歴史も描かれていて、自分がいま当然だと思っている価値観がどれだけ脆く、簡単に歪められるかが静かに突きつけられます。ナチスや優生学の話は重いですが、読んでいると“遺伝を理由に人を決めつけることの危うさ”が具体的に実感として残ります。また、遺伝子が化学反応として動き続ける存在だという視点に触れると、人のふるまいや能力を「固定した属性」として見がちな癖も少しほぐれていきます。 自分や他人をラベル化してしまいがちな時期に、立ち止まらせてくれる本です。科学の話が好きな人だけでなく、「人をどう理解するか」で迷っている人に刺さると思います。
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出版社による紹介
「本書は、科学の歴史上、最も強力かつ“危険”な概念のひとつである『遺伝子』の誕生と、成長と、未来についての物語である」―21世紀の最重要分野となった遺伝子研究。この科学はどのような歴史をへて、今日の隆盛を迎えたのか?19世紀後半にメンデルが発見した遺伝の法則と、ダーウィンの「進化論」が出会ったとき、遺伝学は歩み始めた。ナチス・ドイツが利用した優生学による「民族浄化」という負の遺産を背負いながら、第二次世界大戦後のワトソンとクリックによるDNA二重らせん構造の発見をへて、遺伝学は生命科学そのものを変貌させてゆく。『がん‐4000年の歴史‐』でピュリッツァー賞に輝いた医学者が、専門知識と巧みなストーリー・テリング、そして自らの家系に潜む精神疾患の悲劇を織り交ぜて「遺伝子」のすべてを語る、不世出の科学ノンフィクション。
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