
予定通り進まないプロジェクトの進め方
前田考歩 and 後藤洋平
この本について
プロジェクトが遅れはじめたとき、どこから手をつければいいのか分からなくなる瞬間ってありますよね。遅れていること自体よりも、「何がどれだけズレていて、今どこが本当に危ないのか」が曖昧なまま時間だけが過ぎていくあの感じ。僕もそこで何度も迷ってきました。 この本が面白いのは、プロジェクトを“ひとつの巨大な塊”ではなく、常に変化し続ける局面の連続として扱うところです。抜粋にもある四つの要素、つまり目標、制約、課題、施策をいまの局面でどう見直すか。その視点が入るだけで、「遅れてるから急ごう」みたいな雑な反応から抜け出せます。また、定例会の外でどれだけ考えたかが炎上を防ぐ、という指摘も痛いほど現実的で、僕自身もここを雑にした時期に限って問題が増えていました。 さらに、著者が将棋や歴史、認知科学まで引いてくるのは単なる教養紹介ではなく、“未知の問題をどう解くか”という共通のテーマを扱うためです。プロジェクトは答えが用意されていない以上、学び続ける姿勢なしには前に進めない。その当たり前の事実を、押し付けではなく、具体的なシーンとともに示してくれます。 計画は地図であって正解ではない、と割り切れない人。炎上の原因が「前の局面の判断ミスに積み上がっていた」と薄々分かりつつも、どう見直せばいいか悩んでいる人。そういう方に静かに効く一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
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