
デジタル資本主義
森 健, 日戸 浩之, and 此本 臣吾
東洋経済新報社 / 2018-04-20
この本について
最近、とくに仕事まわりで「テクノロジーの変化が速すぎて、どこから考えればいいのかわからない」という声をよく聞きます。自分も同じで、便利さに振り回されているだけじゃないか…と立ち止まる瞬間があるんですよね。そんなときに読んで、視界が整理されたのが『デジタル資本主義』でした。 この本は、今のデジタル社会を「良い・悪い」で切ってしまわず、時間・こだわり・信頼という、人が本当に価値を感じる軸に引き戻してくれます。たとえば、即時性やパーソナライズといったデジタルの強みを細かく分解しつつ、それらが結局どんな交換価値として扱われているのかまで踏み込んでいる。さらに、民主主義と資本主義の関係を「喧嘩しつつも離れられない夫婦」にたとえたり、ユートピアとリアリズムを両方抱えて考える姿勢を示したりと、現場で悩んでいる人間にも腑に落ちる説明が多いんです。テックの話なのに、急に人間くさい視点に戻ってくる感じが心地よかったです。 特に刺さったのは、「今の混乱は資本主義の終わりではなく、変化に社会の側が追いつけていない摩擦だ」という見方。これを知るだけで、日々のモヤモヤが“自分だけの問題ではない”と思えて、少し呼吸が楽になりました。 デジタルの流れに置いていかれている気がするけど、諦めずに理解したい人に刺さる一冊です。
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