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暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

原田マハ

新潮社 / 2016-03-28

累計読者数11
平均ハイライト数 4.5件/人
推定読了時間 約5時間40分
star総合評価 49/100
trending_up後半加速型
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この本について

最近、世界のニュースを見るたびに、何に怒ればいいのか、どこまで関わればいいのか、自分でもわからなくなることがあります。無力感みたいなものがじわっと残って、でもそのまま流してしまうのもどこか落ち着かない。そんなときに『暗幕のゲルニカ』を読むと、感情だけでは片づけられない「ものを見る姿勢」みたいなものを静かに揺さぶられました。 この物語が効いてくるのは、戦争や暴力の話そのものよりも、「人はなぜ目を逸らすのか」というところに踏み込んでいるからだと思います。ピカソがゲルニカを描いた理由が、誰かを断罪するためではなく、“現実を直視させるための問い”として描かれていく。その姿勢が、いまを生きている自分にも突き刺さるんです。また、作品を巡る人々のエピソード──鳩の絵を託す場面や、国連に掛けられたタペストリーの背景──が、アートを歴史の中の「生きた選択」として感じさせてくれます。 読みながら思ったのは、これはアート小説というより、「どう向き合うか迷っている人」にそっと灯りを置いていく本だということ。正しい答えは示してくれないけれど、目を逸らさないでいるための支えにはなる。そんな温度感です。 世界の出来事に距離を取りたいのに、心がざわつく人にこそ刺さる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの〈ゲルニカ〉。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、突然姿を消した――誰が〈ゲルニカ〉を隠したのか? ベストセラー『楽園のカンヴァス』から4年。現代のニューヨーク、スペインと大戦前のパリが交錯する、知的スリルにあふれた長編小説。
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