
滅びの前のシャングリラ
凪良ゆう
累計読者数5
平均ハイライト数 1.6件/人
star総合評価 35/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 18%
この本について
最近、人との距離感でぐったりすることが増えていませんか。誰かに優しくしたい気持ちと、自分ばかり削れていくような感覚が同時にあって、そのたびに「どこまで差し出すのが正解なんだろう」と立ち止まってしまう。頭では割り切れるはずなのに、感情だけが追いつかないあの感じです。 『滅びの前のシャングリラ』を読んでいて、読者が保存していた抜粋を思い返すと、この作品が刺さる理由は「きれいごとじゃ説明できない人間の現実」をまっすぐ扱っているところにあるんだと思います。ひとつ渡せばひとつ失うような、等価交換みたいな感覚にうっすら気づいているのに、普段は見ないふりをしてしまう。それに、この本は“他人の不幸に胸を痛めながら、どこかで自分の幸運にほっとしてしまう”という、誰も口にしたがらない感情も淡々と描きます。そういう面を否定せず、人ってそんなふうに矛盾しながら生きているよね、という姿勢が読み手の肩を少しだけ楽にしてくれるんです。 読んでいると、善人か悪人かみたいな単純な線引きからいったん離れて、自分の中のいろんな面をそのまま置いておけるようになる。そして、誰かを思いやるときも、自分を守るときも、無理な理想に合わせなくていいのかもしれないと感じられる。大きく人生が変わる、というより、目の前の感情の扱い方が少しだけ変わる本です。 人の優しさや身勝手さの境界にいつも迷ってしまう人に刺さると思います。
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出版社による紹介
「明日死ねたら楽なのにとずっと夢見ていた。 なのに最期の最期になって、もう少し生きてみてもよかったと思っている」 「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」。学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。そして――荒廃していく世界の中で、人生をうまく生きられなかった人びとは、最期の時までをどう過ごすのか。滅びゆく運命の中で、幸せについて問う傑作。 〈巻末対談〉新井素子×凪良ゆう
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