
「生存格差」時代を勝ち抜く 世界最先端の健康戦略
奥 真也
KADOKAWA / 2020-11-19
この本について
年齢を重ねるほど「今まで普通にできていたこと」がなぜかうまく回らなくなる瞬間が増えてきます。食べる量は変わっていないのに太りやすくなったり、体力の落ち方に自分でも驚いたり、なんとなく聞こえにくい気がしても放置してしまったり。自覚しにくいだけで、体って思っている以上に静かに摩耗しているんだな…と僕自身たびたび考え込んでしまいます。 この本が面白いのは、「臓器にも寿命がある」という冷静な前提から話が始まるところです。平均寿命だけが伸びても、臓器の耐用年数は昔のまま。だからこそ、“どうやって長持ちさせるか”という視点が、健康づくりよりもさらに現実的な課題になってくる。そのために、下腿囲や握力など具体的な数値で体の状態を把握する話や、基礎代謝が落ちていく年代に食事量を見直す必要性、寝起きの一杯の水の大切さなど、すぐ生活に落とし込める工夫が多いのがありがたいところです。 さらに、聴力や視力の低下のように「気づきにくい劣化」への向き合い方や、社会的フレイルを避けるための人とのつながりの話まで踏み込んでいるので、ただ健康情報を並べた本ではなく、“これからの長い時間をどう生き切るか”を考えるきっかけにもなります。利他的に生きることが満足感につながるという視点も、個人的には静かに刺さりました。 自分の体調の変化をうまく言語化できずにもやもやしている人や、「この先の健康管理をどう設計すればいいのか」を一度整理したい人には、じっくり効いてくる一冊だと思います。
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