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あわいの力

あわいの力

安田登

累計読者数4
平均ハイライト数 4.3件/人
推定読了時間 約5時間23分
star総合評価 40/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 36%

この本について

最近、何かにつけて「ちゃんと個を確立しなきゃ」とか、「自分の名前で成果を出さないと意味がない」みたいな空気に、うっすら疲れていました。境界線がはっきりしすぎていて、余白みたいなものを許してくれない感じ。ぼんやりそんなモヤモヤを抱えているときに読んだのが『あわいの力』でした。 この本は、はっきりと言い切るタイプではなく、「世阿弥作とは実は誰のことなのか」とか、「左甚五郎は個人ではなく技の継承体だったのでは」といった話から、そもそも“個として切り分ける”前提そのものを揺らしてきます。読んでいると、名前や実体に縛られず、生き方や技がゆるやかにつながっていく世界が、現実にもちゃんと存在していたんだなと思えてきます。現代の“異界を排除する空気”への違和感も、言葉にできないまま抱えていたものが整理されていく感じがありました。 個人的に効いたのは、「からだ」を通して深いところの「み」に触れていく感覚や、「こひ」という乞うような状態の説明でした。自分の中の曖昧さや足りなさを否定せずに、そのまま動き続けることに価値があるのかもしれない、とふっと思えたんです。焦って結論を出さなくていい、というより、はっきりした結論だけが答えじゃない世界を見せてくれる本でした。 境界がはっきりしすぎて息苦しい人、名前や成果の「所有」にしんどさを感じている人には、特に刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

異界と現実の間(あわい)の存在(能におけるワキ方)であり、古代文字の研究も重ねる著者が探究する、「心」に代わる新しいもの。可能性は、「日本人の身体」にあり!?
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