
総務部DX課 岬ましろ (日本経済新聞出版)
須藤憲司
日経BP / 2021-10-08
この本について
仕事でDXに関わっていると、「結局うちの会社は何から始めるべきなんだろう」とか「顧客視点って言うけど、実際どう落とし込めばいいのか分からない」といったモヤモヤがつきまといますよね。現場では忙しさが先に立って、気づけば“紙の書類をタブレットに置き換えるだけ”で終わりそうになったりもします。自分もまさにそのタイプでした。 『総務部DX課 岬ましろ』は、そんな停滞感にそっと切り込みつつ、「DXって結局こういうことなんだよね」と具体的に教えてくれる物語でした。たとえば、多くの人が保存していた「創業者が今の時代にもう一度起業したら何をするか?」という問い。これは自分の思い込みをいったん脇に置いて、事業の本質を見直す入口になります。また、顧客体験の“リッチ化とパーソナライズ化”という軸は、DXの議論が抽象的になってしまう時の手がかりとしてかなり効きました。「時間こそ体験の核心」という話も、現場あるあるの細かい業務に追われて視野が狭くなりがちな自分には刺さりました。 物語形式とはいえ、描かれる場面は妙にリアルで、店舗によってフォーマットが違うとか、各論反対で進まないとか、「うちでも普通にあるな…」と思わされます。だからこそ、極端に理想論に寄らず、“今いる場所のまま考え直せるDX”として読めました。 特に、顧客視点を置き去りにしがちな現場リーダーや、DXの目的が曖昧なまま担当になってしまった人には刺さると思います。自分も読みながら、ようやく「どこから手をつければいいか」の輪郭が少し掴めました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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