
きみの体は何者か ──なぜ思い通りにならないのか? (ちくまQブックス)
伊藤亜紗
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この本について
人前で話すとき、うまく言葉が出てこなかったり、普段できることなのに急に体がぎこちなくなることってありませんか。自分でも理由がよく分からないまま、「なんで思い通りに動いてくれないんだろう」とモヤっとしてしまう。僕もよくあります。 この本がおもしろいのは、「体が思い通りにならない」という、ごまかしのきかないテーマに真正面から付き合ってくれるところです。たとえば、言葉がつまるのは「て」が苦手なんじゃなくて、その先の「が」に行くルートが見えないからだ、という説明。これだけで、自分の失敗が少し別の光で見え始めます。また、痛みや緊張の感じ方を「みんな用の言葉」ではなく、自分の体だけが知っているメタファーで表すことで、体との対話が起こりやすくなる感じもあります。情報として理解するだけじゃなくて、体で「そういうことか」と腑に落ちる瞬間があるんです。 読んでいて思ったのは、体に起こる違和感って、恥ずかしさやプレッシャーみたいな社会的な影響ともつながっているということ。そのせいで難しくなっている動作や言葉にも、ちゃんと理由がある。だから自分の体を「研究」してみることが、意外と心をやわらかくしてくれます。 自分の体ともう少しうまくやっていきたい人、自分の「感じていること」に名前がつかなくて困っている人にはすごく刺さる一冊だと思います。
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