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記憶する体

記憶する体

伊藤亜紗

累計読者数7
平均ハイライト数 16.6件/人
推定読了時間 約5時間32分
star総合評価 60/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 43%

この本について

仕事でも日常でも、うまく言語化できない「なんで自分だけ噛み合わないんだろう」という瞬間が続くと、原因が自分の性格なのか、能力なのか、それともただの疲れなのか分からなくなることがあります。頭では整理しているつもりなのに、体がついてこない感じ。あるいは逆に、体が先に反応してしまって理由が説明できない感じ。僕自身もそこにずっとモヤモヤしていました。 『記憶する体』は、その「説明できなさ」を丁寧にほどいてくれる本でした。たとえば、見える人と見えない人で“情報の追い方”がそもそも違う話や、ニーズは本人にも分からないことがあり、まずプロトタイプを作ることで自分の欲求が見えてくる話。あるいは、痛みや違和感は思考よりも体のほうが先に動くことなど、読みながら「あ、そういうことだったのか」と腑に落ちる場面が何度も出てきます。自分の反応に理由をつけられない時、それは欠点ではなく、体の記憶や歴史が作っている自然なプロセスなのかもしれません。 特に刺さったのは、「うまく扱えない自分」を無理に矯正しなくてもいいという空気感です。家族の“突っぱねでも献身でもない関わり”が人を落ち着かせるように、過去の体験と距離を置くことでやっと現在が成立する人もいる。この本は、そんな揺れを抱えたままでも前に進める感じをくれます。 自分の反応の理由が分からず、いつも少し生きづらさを抱えている人に、とても静かに届く一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

経験と記憶は体に何をもたらすのか。視覚障害、吃音、認知症、幻肢痛など11の例からユニークで可能性溢れる身体論を展開。
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