
ハンス・ヨナスの哲学 (角川ソフィア文庫)
戸谷 洋志
KADOKAWA / 2022-03-23
累計読者数7
平均ハイライト数 83.4件/人
推定読了時間 約2時間46分
star総合評価 75/100
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この本について
「弱い立場のものを守らなきゃいけない理由って、結局“そう思うから”以上の説明ができないな…」と、日常の場面でふと立ち止まることがあります。仕事でも、家庭でも、何かの判断を任されたときに、自分の感覚だけを拠り所にしていいのかと迷うあの感じです。 ハンス・ヨナスを扱うこの本は、そのモヤモヤを存在論から説明し直してくれます。例えば、責任とは相互性を前提にしないことや、生命そのものが善として立ち上がる対象になること。さらに、未来世代への責任を「より良くする」よりも「最悪を避ける」こととして捉える視点は、実生活の判断にも静かに効いてきます。目の前の子どもを守ろうとする感覚を、単なる情緒ではなく、人間の在り方から説明しようとする姿勢が一貫していて、自分の迷いごとに輪郭が出る感覚がありました。 哲学書ではありますが、難解な概念を振り回すというより、「私たちがなぜそう感じるのか」を丁寧に言語化していくタイプの本です。日々の小さな判断に裏側の論理を持ちたい人には、かなり刺さると思います。
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出版社による紹介
ハイデガーの弟子、ユダヤ人のハンス・ヨナスはその生命・技術倫理で国際条約などに広範な影響を与えた哲学者。彼の思想は、師・ハイデガーがナチスを賛美するという衝撃やアウシュビッツ収容所で母親を亡くすという悲しい経験に思索を重ね練り上げられた。「人は未来世代へ責任を取りうるのか?」原子力発電やゲノム編集など今なお発展し続ける技術と生命への問いに対し、まさに必要とされるヨナス哲学の入門書。文庫化にあたり、「補論 『存在と時間』とヨナス」を書き下ろし掲載。 【目次】 はじめに 凡例 第一章 ヨナスの人生 第二章 テクノロジーについて―技術論 第三章 生命について―哲学的生命論 第四章 人間について―哲学的人間学 第五章 責任について 第六章 未来への責任の基礎付け 第七章 神について―神学 おわりに 補 論 『存在と時間』とヨナス 読書案内 文庫版あとがき
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