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老害の人

老害の人

内館牧子

講談社 / 2025-04-15

累計読者数4
平均ハイライト数 4.8件/人
推定読了時間 約5時間
star総合評価 35/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 21%

この本について

年齢を重ねた人との距離感って、正解が分からないまま気まずさだけが積もっていくことがあります。昔話が止まらなかったり、何でも自分の話に持っていかれたり、好意で渡されたモノの扱いに困ったり。こちらも相手も悪気がないからこそ、割り切れないモヤモヤが残るんですよね。 内館牧子さんの『老害の人』は、そのモヤモヤを一度“観察”として受け取る視点をくれます。例えば、年を取るほど自分をアピールしたがるのは、もう自分の世ではないと気づいているからかもしれない、という指摘。これだけで、ただの迷惑行動に見えていたものが、少しだけ違う輪郭を帯びます。また、素人作品に感想を言わされ講釈までされる場面のように、「相手は善意だけど、こちらの負担は確かにある」というズレも、言語化されると気持ちが軽くなる。さらに、誰もが自分のパートだけに夢中で、相手の音はほとんど聞いていない、という比喩は、人付き合いに必要以上の理想を背負いすぎていた自分に気づかされます。 この本は「こう生きろ」と背中を押してくるタイプではなく、絡まった糸を一緒にほぐしてくれる感じです。身近な人の老いに戸惑いながら、自分も同じ道を歩いていくことをうっすら意識し始めた人に、静かに効くと思います。こんな人に刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

迷惑なの! と言われても。 昔話に説教、趣味の講釈、病気自慢に孫自慢。 そうかと思えば、無気力、そしてクレーマー。 双六やカルタの製作販売会社・雀躍堂の前社長・戸山福太郎は、娘婿に社長を譲ってからも現役に固執して出勤し、誰彼かまわず捕まえては同じ手柄話をくり返す。 彼の仲間も老害の人ばかり。素人俳句に下手な絵をそえた句集を配る吉田夫妻に、「死にたい死にたい」と言い続ける春子など、老害五重奏(クインテット)は絶好調。 「もうやめてよッ」福太郎の娘・明代はある日、たまりかねて腹の中をぶちまけた。 『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』に続く著者「高齢者小説」第4弾! 定年、終活、人生のあとしまつ……。 自分のこと、親のこと、いずれは誰もが直面する「老後」。 「最近の若い人は……」というぼやきが今や「これだから『老害』は」となってしまった時代。 内館節でさらなる深部に切り込む!
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