
電力危機 私たちはいつまで高い電気代を払い続けるのか? (星海社 e-SHINSHO)
宇佐美典也
この本について
電気代がじわじわ上がるたびに、「なんでこんなに高いんだろう…」と胸の奥がモヤっとすることがあります。節電しても劇的に下がるわけじゃないし、仕組みを調べようとすると途端に専門用語が増えて心が折れる。自分もずっとそんな状態でした。 この本を読んで少し救われたのは、「電力危機って“個人の努力不足”じゃなく、発電所の種類や再稼働状況、自由化後の市場構造など、積み重ねの結果として起きているんだ」と、全体像がやっとつながったことです。例えば、東京エリアだけベースロード電源が極端に少なくて、火力に依存しすぎているから価格が乱高下しやすいこと。あるいは、VRE(太陽光・風力)が増えても、結局バックアップの火力を止められない現実。こういう“構造的な理由”を押さえると、電気代のニュースを見るときの視点が変わってきます。 もう1つ大きかったのは、原発がなぜ止まり、どれが再稼働していて、なぜ地域差がそこまで生まれるのかが具体的に見えるようになったこと。BWRとPWRの違いなんて今まで気にしたこともなかったのに、事故後の対応がどう分かれていったかまで理解できると、「なんとなく怖いから反対」「よく分からないけど必要なんでしょ」という他人任せの姿勢から、少しだけ前に進めた感覚がありました。 専門書っぽく見えるけれど、実態は「電気代の裏に何が起きているのかを、地図のように可視化してくれる一冊」です。数字の理由を知りたい人、ニュースの読み方を変えたい人には特に刺さると思います。自分と同じようにモヤモヤしている人なら、きっと何かつかめるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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