
メイク・バンカブル! イギリス国際金融浪漫 (集英社学芸単行本)
黒木亮
累計読者数4
平均ハイライト数 11.3件/人
star総合評価 51/100
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この本について
仕事で判断に迷ったとき、「結局、自分は何を拠り所にして動けばいいんだろう」と思うことがよくあります。正攻法でいきたい気持ちと、現実の制約とのあいだで揺れるあの感じ。私自身も、経験の少ない領域を任されたときは、とにかく情報をかき集めては不安をごまかしていました。 『メイク・バンカブル!』を読むと、その揺れが少し整理されます。著者が中近東・アフリカという“けもの道”で案件を拾い、週末にキャビネットの資料を読み込み、できること・できないことを率直に提示しながら信用を積み上げていく姿がとても現実的で、派手さよりも「足で稼ぐ仕事」の重さが伝わってきます。単に勇ましい話ではなく、プロポーザルの改定が多すぎると承認が危うくなる、といった細かい“現場の怖さ”まで描かれていて、こちらの感覚が自然と整っていく感じがあります。 そして、なにより心に残ったのは、人の厚意に支えられながら世界を歩く旅の記録です。マン島の丘まで車で連れていってもらった話や、ロンドン近郊の町でのささやかな時間。金融の話とは別のようでいて、「信用は肩書きではなく、相手への態度から生まれる」というメッセージが生活の風景と一緒に流れ込んできます。 新しい領域に挑むときの孤独さや、正攻法で戦いたい気持ちを持つ人ほど刺さる本だと思います。悩み続けながらも前に進もうとしている人には、静かに効いてきます。
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出版社による紹介
ユーロ市場の激闘を、元バンカーで英国在住の著者が白日の下に晒す、自伝ノンフィクション。「青春と読書」連載、待望の書籍化。
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