
極楽征夷大将軍 (文春e-book)
垣根 涼介
文藝春秋 / 2023-05-11
累計読者数4
平均ハイライト数 9.5件/人
推定読了時間 約12時間32分
star総合評価 50/100
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この本について
仕事でも人生でも、「ここで踏ん張るべきか、いったん退くべきか」で迷う瞬間ってありますよね。頑張りたい気持ちはあるのに、余力を残すのか、攻めるのか、その判断基準が自分の中でぶれてしまう。私も同じように揺れながら、この本を読んで少しだけ視界がひらけました。 『極楽征夷大将軍』に出てくる武将たちは、戦の只中で生きる人たちですが、そこで語られるのは現代にも通じるふつうの迷いです。「良く負ける者だけが生き残る」という考え方は、逃げではなく“余力を残して舞台に立ち続ける”という発想の転換でした。逆に、本当に苦しい場面で一歩踏み出すと相手の方が怯む、という描写は、日常の小さな勝負でも同じだなと身に覚えがあります。何より「命とは、今生の舞台に立ち続けるための種銭」という言葉が、日々の選択の物差しに quietly 効いてきます。 また、敵意よりも底抜けの好意の方が扱いづらい、といった人間関係の描き方も妙にリアルで、組織で働く人なら思い当たる場面がいくつもあるはずです。歴史小説なのに、人物の思考がそのまま現代の職場に置き換えられる感覚があって、「ああ、自分も結局こういう迷いの中で生きてるんだ」と落ち着きます。 派手な教訓ではなく、迷いながら生きる人の足元をそっと照らしてくれるような物語です。仕事で判断に迷うことが多い人ほど、静かに刺さると思います。
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出版社による紹介
史上最も無能な征夷大将軍 やる気なし 使命感なし 執着なし なぜこんな人間が天下を獲れてしまったのか? 動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。 足利直義は、怠惰な兄・尊氏を常に励まし、幕府の粛清から足利家を守ろうとする。やがて天皇から北条家討伐の勅命が下り、一族を挙げて反旗を翻した。 一方、足利家の重臣・高師直は倒幕後、朝廷の世が来たことに愕然とする。 後醍醐天皇には、武士に政権を委ねるつもりなどなかったのだ。 怒り狂う直義と共に、尊氏を抜きにして新生幕府の樹立を画策し始める。 混迷する時代に、尊氏のような意志を欠いた人間が、 何度も失脚の窮地に立たされながらも権力の頂点へと登り詰められたのはなぜか? 幕府の祖でありながら、謎に包まれた初代将軍・足利尊氏の秘密を解き明かす歴史群像劇。
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