
信長の原理【上下 合本版 電子特典付き】 (角川文庫)
垣根 涼介
KADOKAWA
この本について
仕事でも日常でも、人が集まる場にいると「同じことをしているはずなのに、なぜか動きに差が出る」とか、「自分はもっと腹を括れたらいいのに」とか、そんな小さなモヤモヤが積み重なることがあります。周りに合わせて動く六割の側にいる自覚がある日なんかは、特にこたえます。 『信長の原理』を読んでいて感じたのは、信長という人物の“強さ”の話というより、「人が動く理由」「組織がうまく回らない理由」を、戦国という極端な環境を通して突きつけられるような感覚でした。例えば、必死に戦うのは全体の二割しかいないという冷徹な観察や、藤吉郎の小さな役目の与え方からわかる“人はどんなときに力を出せるのか”という視点。あるいは、戦自体が目的ではなく、あくまで領地や利権という“目的の方”を見続ける信長の姿勢。どれも現代のチームや仕事の場に、そのまま持ち込める示唆が多いんですよね。 さらに個人的に刺さったのは、信長が自分と合わない相手でも能力を見抜いて引き上げるというところ。好き嫌いを横に置くというのは口で言うほど簡単じゃないですが、これができるかどうかで組織の景色が変わるのは、身に覚えのある人も多いと思います。自分が二割側に立つ瞬間をどう作るか、あるいは六割で終わらずに次の段に行けるのか、静かに考えさせられる一冊でした。 特に「がむしゃらに頑張ってるのに、どこか噛み合わない」と感じている人や、「人を動かす原理を歴史から読み取りたい」タイプの方には、かなり沁みると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの45%が集中しています。
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