
創造論者vs.無神論者 宗教と科学の百年戦争 (講談社選書メチエ)
岡本亮輔
講談社 / 2023-09-11
累計読者数7
平均ハイライト数 18件/人
推定読了時間 約4時間18分
star総合評価 54/100
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この本について
宗教とか科学とか、大きすぎるテーマの話になると、どこから考えればいいのか分からなくなりませんか。自分も「宗教ってどこまで“信念”で、どこから“社会の仕組み”なのか」「科学者は本当に宗教を信じていないのか」みたいな素朴な疑問がずっと残ったままでした。立場が対立しているように見えて、実際は何が問題になっているのかが見えづらいんですよね。 この本は、そのモヤモヤに具体的な輪郭をつけてくれました。例えば、優秀な科学者ほど信仰を持たない傾向があるという現実がありつつ、一方で宗教が社会に深く根づいていて、単に「正しいか間違っているか」では片づけられない背景も描かれる。さらに、ID論のように宗教が科学を装うケースでは、一般の人が議論の表面だけ見ても見抜けない理由が、専門的な構造とともに示されていて、ニュースで見る論争の裏側が一気につながる感覚がありました。 何より大きかったのは、スパモン教のようなパロディ宗教がなぜ生まれ、なぜ人を動かすのかが、単なるネタではなく“現代社会の歪みを映す現象”として説明されている点でした。自分の中にあった「本物の宗教とそうじゃないものの違いって何なの?」という疑問にも、無理に結論づけない形で向き合わせてくれます。 伝統や権威の境界が揺れている今の空気感をどう捉えればいいのか悩んでいる人に、とても刺さる本です。
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出版社による紹介
宗教と科学の長い戦争、なかでも、それぞれの陣営の最も過激な人々である創造論者と無神論者の戦いは、21世紀に入ってますます過熱している。それは、抽象的・理論的な戦いではなく、教育・医療・福祉・行政といった現実をめぐる戦いでもある。本書は、おもに欧米で激しく展開する両者の戦いに密着し、信念をぶつけ合う人間たちのドラマを描き出す。 サッカーの神様・マラドーナを祀る「マラドーナ教会」、『スター・ウォーズ』に感化され、宇宙の平和と正義のために戦う「ジェダイ教」、「空飛ぶスパゲッティ・モンスター」なる異様な創造主を崇める「スパモン教」。乱立するこうした「パロディ宗教」は、近年台頭する創造論への反抗であり、「そもそも宗教とは何か」という根本的な問いかけである。 100年前のテネシー州で、進化論教育の是非をネタに企画された「町おこしのための茶番」が、文字通りの死闘となった「猿裁判」。2005年のカンザス州で開かれた公聴会では、20名以上の科学者・知識人が進化論を否定し、公教育に創造論を組み込むように訴える。そして、「穏健な信仰者」も敵とみなす「新無神論者」の登場で戦場は拡大し、戦いは激化する。 ヒトゲノム解読に成功したコリンズ博士の信仰と友情、新無神論を代表するドーキンスが到達した意外な宗教観、さらに、これから展開する戦いの見通しは――。 目次 序章 本書を導く十の信念 第1章 パロディ宗教の時代――銀河の騎士とモンスターの逆襲 第2章 猿の町のエキシビションマッチ 第3章 ポケモン・タウンの科学者たち 第4章 四人の騎士――反撃の新無神論者 第5章 すべてがFになる 終章 宗教と科学の次の百年 あとがき
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