
Mine! 私たちを支配する「所有」のルール
マイケル ヘラー, ジェームズ ザルツマン, and 村井 章子
早川書房 / 2024-03-21
この本について
飛行機のリクライニング問題って、あれ誰が悪いんだろう…と毎回ちょっとしたモヤモヤが残りますよね。自分が正しい気もするし、相手にも言い分がありそうだし。でも結局いつも「なんとなく」でやり過ごしてしまう。その曖昧さの裏に、実はちゃんと仕組みがあるらしい、と気づかせてくれたのがこの本でした。 読んで印象的だったのは、私たちが当たり前だと思っている「これは自分のもの」という感覚が、じつは企業や政府が設計しているルールの上に成り立っているという指摘です。Kindle の購入ボタンを押した瞬間ですら、本当に自分のものになったわけではない。あるいは、リクライニング空間を巡るケンカで、当人同士がいくら主張をぶつけても、最も得をするのは航空会社だったりする。こういう視点の切り替えは、日常の小さなストレスの正体をすっと言語化してくれます。 さらにこの本は、所有をめぐる争いがなぜこんなにも増えるのかを、具体的なエピソードで示してくれます。昔より座席間隔が狭くなったからケンカが起きる、というのはシンプルだけど、妙に腹落ちしたポイントでした。人間の直観や本能がどう所有を判断しているのかがわかると、自分の「譲れなさ」の正体も少しは掴めます。 自分の感覚が周囲のルール設計にどう影響されているのか、一度立ち止まって考えてみたい人に刺さる一冊だと思います。自分もまだ悩みながらですが、読んでからは身の回りの小さな“領土争い”の見え方がだいぶ変わりました。
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ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの46%が集中しています。
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