
ゴールドマン・サックスに洗脳された私~金と差別のウォール街~
ジェイミー・フィオーレ・ヒギンズ、多賀谷 正子
この本について
仕事に向いていないわけじゃない。成果も出している。なのに「このままでいいのか」というモヤモヤだけは消えてくれない。自分の興味や夢より、肩書きや収入、周りからの評価のほうがいつのまにか優先順位の上に来てしまう。頭ではわかっていても、いざ辞める・変えるとなると足がすくむ。そんな状態、僕も何度もくり返してきました。 『ゴールドマン・サックスに洗脳された私』が刺さるのは、このモヤモヤをきれいごとにせず、具体的な場面でえぐってくるからだと思います。著者も「やりたかったことは別にあったのに、辞める勇気が持てなかった」側の人で、そこから抜け出すまでの心の動きがとても現実的です。たとえば、周囲の言葉を信じこみ「辞めたら後悔する」と思い込んでしまう流れや、家族への責任が重くのしかかって判断力が鈍る瞬間など、自分にも思い当たるところが多すぎました。 もうひとつ、この本が効くのは「反応ではなく対応する」という姿勢を丁寧に描いている点です。仕事の理不尽に瞬間的に飲み込まれるのではなく、息を整えて次の一手を自分で選び直す。そのためにはまず自分の時間を確保すること、という当たり前だけど後回しにしがちな視点も、物語の流れの中で自然と腑に落ちます。 がっつりキャリアを走ってきたはずなのに、ふと立ち止まると「そもそも自分は何を望んでいたんだろう?」と感じる人には特に響くはずです。広告のように背中を押してくるタイプの本ではありませんが、読み終わったあと静かに考える余白をくれる一冊でした。
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ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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