
他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ (文春文庫)
ブレイディみかこ
文藝春秋 / 2024-05-08
累計読者数9
平均ハイライト数 26.2件/人
推定読了時間 約3時間38分
star総合評価 70/100
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この本について
自分とは考え方の違う相手に出会ったとき、距離の取り方が分からなくて疲れることがあります。相手に合わせすぎても苦しいし、突き放すとそれはそれで後味が悪い。しかも、世の中はすぐに「敵か味方か」で線を引こうとしてくるので、どこに立てばいいのか迷うんですよね。 この本が面白いのは、その迷いを「仕方ないよね」で終わらせず、エンパシーを“感情ではなく能力”として扱っているところです。かわいそうだと思える相手だけに寄り添うんじゃなくて、むしろ自分とは相容れない相手の立場を想像してみる。そのためには、自分の靴がどんな作りをしているかをちゃんと知っておく必要があるし、逆にそこに固執しすぎると、他者の靴なんて一生履けない。特に、「属性に守られている感じ」を頼りにしてしまうタイプほど、気づかないうちに視野が狭くなっているという指摘は痛いところを突いてきます。 読んでいて感じたのは、エンパシーを身につけることは“やさしい人になる”話ではなく、思考停止を避けるための一種の知的トレーニングなんだということです。相手に寄りすぎて自分を見失ってしまう危険さにも触れていて、単純な共感礼賛にも否定にも流れないバランスがありがたい。 他者との距離感がいつも難しい、と感じている人にとっては、静かに効いてくる本だと思います。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの14%が集中しています。
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出版社による紹介
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の大人の続編本! 「自分が生きやすい」社会に必要なのものとは? 感情的な共感の「シンパシー」ではなく、 意見の異なる相手を理解する知的能力の「エンパシー」。 この概念を心理学、社会学、哲学など様々な学術的分野の研究から繙く。 うまく活用するために、自治・自立し相互扶助のアナキズムを提唱。 新しい思想の地平に立つ刺激的な一冊。 他者はあまりに遠い。“共感”だけではたどり着けない。 ジャンプするために、全力で「考える」知的興奮の書! ――東畑開人 ※この電子書籍は2021年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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