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NHK 100分 de 名著 宮本常一『忘れられた日本人』 2024年 6月 [雑誌] (NHKテキスト)

NHK 100分 de 名著 宮本常一『忘れられた日本人』 2024年 6月 [雑誌] (NHKテキスト)

NHK出版 日本放送協会

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この本について

日々仕事や生活に追われていると、「自分の見ている世界って、ほんの一部なんじゃないか」とふと不安になることがあります。効率も成長も大事だけど、その裏で何か大事なものを置き去りにしている気がしてしまう。そんなモヤモヤに、宮本常一を読み返すと、少し視界が広がる感覚があります。 このテキストが教えてくれるのは、歴史の“中心”ではなく、名前も残らないような普通の人たちの営みを丁寧に見るという姿勢です。宮本は民間伝承よりも、暮らしを支えていた技術や道具の変化に目を向け、そこから「私たちの過去」の輪郭を探っています。歩いて、見て、聞いて、その土地で生きる人の声を拾う。効率とはほど遠い行為なのに、だからこそ見えてくるものがある。外の世界を歩いた人の経験が、共同体の知恵として共有されていく場面などは、今の仕事にもそのままつながる感覚があります。 読みながら思うのは、「大きな物語に巻き取られない視点を持つ」ことの大切さです。地域おこしの現場での宮本のふるまいも、進歩の名のもとに切り捨てられてきたものを見つめ直す試みも、どれも主流ではない場所から状況を見るという態度に支えられている。これが自分の行動をどう変えるかと言われれば、たとえば職場の小さな習慣や、誰も気にとめない手順にこそヒントがあると気づいたり、人の話を聞くときに“外から持ち込まれた経験”に耳を澄ませるようになったり、そんな地味な変化が積み重なっていきます。 主流の情報に疲れてしまった人や、「もっと別の角度から世界を見たい」と感じている人には、特に刺さる本だと思います。

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