
あえて答えを出さず、そこに踏みとどまる力 — 保留状態維持力 対人支援に活かす ネガティブ・ケイパビリティ
田中稔哉
累計読者数13
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star総合評価 40/100
start序盤集中型
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この本について
最近、人の相談を受けていても「なんでこんなに早く結論を出そうとしてしまうんだろう」と感じることが増えました。相手を理解したい気持ちはあるのに、どこか急いでしまう。相手のためというより、自分が“有能に見えていたいだけ”の時もあって、あとから自己嫌悪になることもあります。 この本が面白いのは、「答えを出す力」ではなく、「答えが出ない場所に踏みとどまる力」を扱っているところです。わからないまま相手と向き合うのは心地よくないし、効率も悪い。でも、支援の現場でも日常の人間関係でも、本当に大事なのは“急いでわかったことにしない”姿勢なんだと、読んでいて腑に落ちました。相手を一方向に誘導しないために、自分の考えを弱めてみるとか、相手のペースを信じて待つとか、現実的で地に足のついた話が多いのもありがたいところです。 特に刺さったのは、「対象者に過度な期待をしないまま、その人の可能性を信じる」という一見矛盾した姿勢をどう保つか、という部分。支援職だけでなく、親やリーダーの立場にある人にもそのまま響くと思います。役に立とうと焦るほど、相手の主体性を奪ってしまうリスクがあるという指摘は、自分の経験とも重なりました。 人を理解したいのに理解しきれず悩む人、急いで答えを出すクセに疲れている人に静かに効いてくる本です。私自身、読んでから「結論が出ない時間」を前より怖がらなくなりました。
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