
塞王の楯 上 (集英社文庫)
今村翔吾
累計読者数5
平均ハイライト数 3.4件/人
star総合評価 44/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%
この本について
仕事でも日常でも、「正しさ」と「守りたいもの」の間で揺れる瞬間ってありますよね。頭では合理を選ぶべきだと思いつつ、感情がどうにもついてこない。そんなとき、自分の判断基準そのものがぐらついてしまうことがあります。 『塞王の楯』の抜粋を見ていると、読者の方が刺さっているのは、まさにその揺れの部分だと感じました。戦の勝敗が泰平の形を左右するという大きな話でありながら、登場人物たちの視線は常に「守りたいもの」や「技を生み出す人の弱さと誇り」に寄り添っている。焼け落ちる町を前にしながらも、笠を上げて空の光に気付いてしまうような、人間の小さな感覚が丁寧に拾われているんです。 この物語が効いてくるのは、まず「何を選べば正解なのか」に迷ったとき、判断を“勝ち負け”ではなく“どんな未来を残したいか”で考える視点をくれるところ。そして、技というものが人から生まれるのではなく、人が技に選ばれるように動かされるという描写が、仕事の専門性や職能への向き合い方にそっと火を灯してくれるところ。さらに、武将が弱さを口にし、それでも生きたいと願う姿は、「強さとは何か」という思い込みを静かにほぐしてくれます。 肩で風を切るタイプよりも、「自分の選択が誰かを傷つけていないか」つい考えてしまう人に刺さる物語です。戦国のスケールの大きさに包まれつつ、人の弱さや迷いを許してくれる一冊でした。
analytics
読書インサイト
ハイライト密度
開始終了
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
【第166回直木賞受賞作】 対談/北方謙三 どんな攻めをも、はね返す石垣。 どんな守りをも、打ち破る鉄砲。 「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説! 時は戦国。炎に包まれた一乗谷で、幼き匡介は家族を喪い、運命の師と出逢う。石垣職人"穴太衆"の頂点に君臨する塞王・飛田源斎。彼のように鉄壁の石垣を造れたら、いつか世の戦は途絶える。匡介はそう信じて、石工として腕を磨く。一方、鉄砲職人"国友衆"の若き鬼才・国友彦九郎は、誰もが恐れる脅威の鉄砲で戦なき世を目指す。相反する二つの信念。対決の時が迫る! 【プロフィール】 今村翔吾(いまむら・しょうご) 1984年京都府生まれ。2017年『火喰鳥羽州ぼろ鳶組』でデビューし、18年同作で第7回歴史時代作家クラブ賞・文庫書き下ろし新人賞を受賞。同年「童神」で第10回角川春樹小説賞を受賞(刊行時『童の神』と改題)。20年『八本目の槍』で第41回吉川英治文学新人賞、『じんかん』で第11回山田風太郎賞、21年「羽州ぼろ鳶組」シリーズで第6回吉川英治文庫賞、22年『塞王の楯』で第166回直木三十五賞を受賞。その他の著書に「くらまし屋稼業」シリーズ、「イクサガミ」シリーズ、『幸村を討て』、『茜唄』、『戦国武将を推理する』、『海を破る者』など。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
無料ではじめる
クレジットカード不要









