
偶発購買デザイン 「SNSで衝動買い」は設計できる
宮前政志、松岡 康、関 智一
この本について
なんとなくスマホを触っていたはずが、気づけば商品ページを眺めている。でも自分が何に反応して買っているのか、いまいち説明できない。この感覚にモヤっとしている人、多いんじゃないでしょうか。僕もその一人で、特にSNS経由の購買は「なんでこれ欲しくなるんだろう」と自分でもよく分からないまま買ってしまうことがあります。 この本が面白いのは、そうした“よく分からない衝動”の正体を、行動の順番から丁寧にほどいてくれるところです。検索は「興味→検索」だけど、情報回遊は「回遊→遭遇→興味」。つまり、興味があとから湧く。ここを理解すると、なぜリールやTikTokの流し見が購買につながるのか、妙に腑に落ちてきます。また、SNSで信頼する「人起点」の買い方が増えていること、そして「知られていないからこそ価値が高まる」という小さなブランドの巡り方など、普段なんとなく感じていた現象を言語化してくれるのがありがたいところです。 個人的に刺さったのは、「自分で調べる信頼」と「人を信じる信頼」のトレードオフの話。全部調べようとすると時間がいくらあっても足りないので、結局“あの人が言うなら”に寄りかかっている自分に気づきます。ここを理解したうえでSNSと付き合うと、衝動買いに振り回される感覚が少しやわらぎます。 SNS時代の購買行動をもう少し自覚的に扱いたい人、あるいは「無目的スクロールの裏側で何が起きているのか」を知りたい人には特に刺さる一冊だと思います。
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