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戻れないけど、生きるのだ 男らしさのゆくえ (スタンドブックス)

戻れないけど、生きるのだ 男らしさのゆくえ (スタンドブックス)

清田隆之(桃山商事)

累計読者数6
平均ハイライト数 27.8件/人
star総合評価 71/100
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この本について

男同士の関係って、気づけば「茶化す・いじる・競う」に寄りがちで、ちゃんと話すとか、自分の感情を出すのが途端にむずかしくなることがありますよね。人によっては、学生時代の空気感がそのまま大人になっても続いていて、「なぜか息苦しい」「自分の本音がどこにあるのかわからない」というモヤモヤを抱えているかもしれません。自分の中にある男性性のクセって、意識しないうちに育っていたりしますし。 『戻れないけど、生きるのだ』は、その“無意識に染みついたもの”を一度立ち止まって眺め直すための本でした。刺さった方の抜粋を見ると、「女子と接点がないのになぜミソジニーをこじらせたのか」「男同士の関係はdoingに偏りがち」「感情を言語化することへの恐怖」といった部分に共鳴が集まっています。つまり、この本が効いているのは、自分でも言語化しきれていなかった“男社会で身につけてしまった習性”に名前を与えてくれるところなんだと思います。たとえば、恋人との関係での甘えや承認欲求を正直に見つめることや、おじさん的な価値観がどこで形成されるのかを丁寧に追う視点は、かなり現実的で逃げ場のない感じがしましたが、そのぶん腑に落ちました。 もうひとつ大きかったのは、“素敵な男性像は学習で作るものではなく、心が動いた瞬間の積み重ねで育つ”という考え方です。これがあると、自分の男性性を矯正するというより、変化のきっかけをちゃんと拾いにいけるようになるというか、「あ、いま何かにときめいたな」と気づくこと自体が前に進む力になるんだと感じました。 自分の中の「俺たち」をそろそろ見直したいけれど、説教くさい話はしんどい……そんな人に静かに刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

フェミニズムから受け取った重たい宿題。これからの〈俺たち〉へ。 男らしさや男性性にまつわる当事者研究として各メディアで話題となった『さよなら、俺たち』に続く最新ジェンダー・エッセイ集。ジェンダーの先にある人間の生き方、幸福を探求する。 セルフケア、中年の板ばさみ、新自由主義、家父長制、男同士の連帯etc. 俺たちはお茶ができない。 人生の価値は、人生の豊かさは、どれだけ何かに心を揺さぶられたかでおそらく決まる。ジェンダーとは生き方や在り方に直結する問題で、私たちの言動や感受性のオペレーションシステムとして機能しているものだ。そこに変化を加えようとすれば、当然ながらいろんなところがギリギリ軋む。そのストレスや不快感はバカにならず、反動的なエネルギーが生じたって不思議ではない。だからこそ思う。俺たちは頭で考えてるだけでは変われない。そのためには何かに圧倒され、言葉を失い、放心状態になるような体験を重ねることが重要で、内省も責任も、ケアも覚悟、抵抗も希望も、きっとそういう時間から生まれるはずだ。もちろん本やドラマだけじゃない。恋愛にも、子育てにも、仕事にも、旅にも、生活にも、友達とのお茶にも、そんな感動は宿っている。「昔のほうがよかった」「ずいぶん息苦しい時代になった」「あの頃に帰りたい」って気持ちは誰の中にもあると思うけど、さよならした時間には戻れることはできない。それでも毎日は続くし、何かに心を震わせ変化しながら生きていくことは全然できる。もう戻ることはできれないけれど、俺たちはこれからも生きるのだ。(「戻れないけど、生きるのだ」より) I 〈男〉とフェミニズム──シスターフッドの外側で II 我は、おじさん──男性優位社会と中年世代の責任 III 被害と加害と恥と傷──泣いてる〈俺〉を抱きしめて IV 平成から遠く離れて──生産性の呪いと自己責任社会 V 家父長制への抵抗──結婚と家族、ジェンダーの呪縛 VI これからの〈俺たち〉へ──beingの肯定
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