ヨムナビ
熟柿 (角川書店単行本)

熟柿 (角川書店単行本)

佐藤 正午

KADOKAWA / 2025-03-27

累計読者数8
平均ハイライト数 7件/人
推定読了時間 約5時間7分
star総合評価 49/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%

この本について

最近、人の言葉にいちいち反応してしまったり、昔よりも傷つきやすくなった気がすることありませんか。相手が悪いというより、自分の側が尖ってしまっただけなんじゃないか…そんな不安がふと胸に残る日がある。かと言って、距離を置けば置いたで、今度は別の孤独が顔を出してくる。そんな揺れの中で日々を続けている人には、「熟柿」という小説は静かに効いてきます。 この物語の人物たちは、特別強いわけでも弱いわけでもなく、ただ時間に削られたり、誰かの不用意なひと言にぐらついたりしながら生きています。読者が保存している抜粋の多くが「言葉の摩耗」「関係が変わっていく怖さ」「時期を待つこと」に集中しているのを見ても、この作品は現実の感覚に寄り添う部分が大きいのだと思います。たとえば、歳月が人の神経を荒立てたり鈍らせたりする描写は、こちらの痛みを代わりに言語化してくれるようで、読んでいて妙に落ち着きます。また、すぐ答えを出さずに、熟した柿が落ちるのを待つように「待つ時間」そのものを肯定してくれる視点は、焦りの多い生活の中でちょっと深呼吸を取り戻させてくれます。さらに、完全には分かり合えない相手との関係でも、それでも支えられている瞬間があるという描き方は、人との距離感が分からなくなる時の小さな手がかりになります。 大きな劇的展開よりも、生活のひだに潜む気配のようなものを丁寧に拾いたい人には、特にしっくりくるはずです。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

佐藤 正午の他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

激しい雨の降る夜、眠る夫を乗せた車で老婆を撥ねたかおりは轢き逃げの罪に問われ、服役中に息子を出産する。出所後、息子に会いたいあまり園児連れ去り事件を起こした彼女は息子との接見を禁じられ、追われるように西へ西へと各地を流れてゆく。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要