
町の本屋はいかにしてつぶれてきたか: 知られざる戦後書店抗争史 (平凡社新書 1079)
飯田一史
累計読者数10
平均ハイライト数 21件/人
star総合評価 59/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 29%
この本について
本屋がどんどん減っている理由って、なんとなく「時代の流れ」で片付けられがちですが、実際はもっと複雑で、しかも読者である自分たちにも関わっている話なんですよね。僕も「なんで近所の書店はこうも厳しそうなんだろう」と思いながら、その正体がつかめずにいました。 この本を読むと、戦後から続く出版社・取次・書店の力関係や、委託販売だと思っていた仕組みが実は委託ではなかったこと、書店の利幅が海外に比べて圧倒的に小さいことなど、表には見えない構造が淡々と明らかになります。とくに「定価を上げない努力」が、結果的に書店の首を締めていたという指摘は、読者としても背筋が伸びました。自分が当たり前だと思っていた「本の値段の安さ」が、誰かの負担で成り立っていたのかもしれない、と。 また、注文しても届かなかったり、似たような品揃えの店ばかりになったりする理由も、歴史を追っていくと偶然ではなく、長年の仕組みの積み重ねだとわかります。「本屋が消えていく未来」を感覚ではなく構造として理解できるのは、この本ならではだと思います。 本屋という場所に少しでも思い入れがある人、あるいは出版の裏側をちゃんと知りたい人には刺さる内容です。読んでから本屋を見ると、同じ風景が少し違って見えました。
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