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道徳感情論 (講談社学術文庫)

道徳感情論 (講談社学術文庫)

アダム・スミス、高哲男

日経BP / 2014-04-18

累計読者数6
平均ハイライト数 8.7件/人
推定読了時間 約15時間17分
star総合評価 35/100
start序盤集中型
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この本について

人の感情に振り回される日ってありますよね。相手の怒りに必要以上に反応したり、逆に自分の不安をどう扱えばいいのか分からなかったり。頭では「気にしすぎだ」と思っても、実際のところはうまく距離が取れない。そんなときに読み返したのが『道徳感情論』でした。 この本が面白いのは、「共感って想像力がつくるものだ」という前提で、人の感情の釣り合いをどう判断しているのかを淡々と説明してくれるところです。例えば、他人の痛みの中でも身体的な外傷には強く共感しやすいのに、内面的な不安には想像が追いつかない。だからこそ、怒りや悲嘆をそのまま受け取るより、状況を見るほうが共感は深まる。この視点だけでも、他人の反応に必要以上に巻き込まれない感覚が少し戻ってきます。 もう一つ大きいのは、「自分の感情をそのままぶつけても、他者には強すぎて伝わらない」という指摘です。人は、相手が自分の感情に合わせて少しトーンを落としてくれるから、ようやく理解できる。これを知っているだけで、落ち込んでいるときに誰と会うか、どんな距離感で話すかが変わってきます。見知らぬ人のほうが気持ちが落ち着く、という逆説的な話も妙に納得感があります。 人間関係で「自分の感じ方はこれでいいのか」と揺れがちな人に静かに効いてくる本です。特効薬というより、数日かけてじわっと効くタイプの一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日経BPクラシックス 第14弾 アダム・スミス『道徳感情論』新訳である。その冒頭――。 「人間というものをどれほど利己的とみなすとしても、なおその生まれ持った性質の中には 他の人のことを心に懸けずにはいられない何らかの働きがあり、他人の幸福を目にする快さ以外に 何も得るものがなくとも、その人たちの幸福を自分にとってなくてはならないと感じさせる」 スミスといえば、利己心が市場経済を動かすという『国富論』の記述が有名だが、 スミスの『国富論』に先立つ主著である『道徳感情論』では、他者への「共感」が人間行動の根底に置かれる。 本書序文を書いているノーベル経済学賞受賞者アマルティア・センは、こう述べている。 「スミスは、広くは経済のシステム、狭くは市場の機能が利己心以外の動機にいかに大きく依存するかを論じている。 (中略)事実、スミスは『思慮』を『自分にとって最も役立つ徳』とみなす一方で、『他人にとってたいへん有用なのは、 慈悲、正義、寛容、公共心といった資質』だと述べている。これら二点をはっきりと主張しているにもかかわらず、 残念ながら現代の経済学の大半は、スミスの解釈においてどちらも正しく理解していない。」 リーマン・ショック後の世界的な経済危機を経て、新しい資本主義を考える際の必読書といえる。
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