
楊令伝 十四 星歳の章 (集英社文庫)
北方謙三
集英社 / 2012-07-25
累計読者数3
平均ハイライト数 19.7件/人
推定読了時間 約4時間40分
star総合評価 64/100
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この本について
仕事でも私生活でも、あと一歩踏み出す場面で、自分が何を守りたいのか見えなくなることがあります。責任を抱えながらも不安は消えず、仲間に頼っているつもりが、実は自分だけが置いていかれているような感覚になることもあると思います。僕もよくそこで足が止まります。 『楊令伝 星歳の章』の抜粋を読んでいると、そういう迷いの正体が、意外と「覚悟の大きさ」ではなく「自分の小ささとどう折り合うか」にあるんだと気づかされます。死地に向かう面々は、決して不安のない英雄ではなく、むしろ小心で、迷いだらけで、それでも自分の戦場だけは見失わない。例えば、志を穢せると思うのか、と静かに返す人物の弱さと強さの同居や、会議で少しずつ結論が形になっていく空気感、そして「見ようとしなかった」と仲間に指摘されてしまう場面。どれも、僕らの日常の縮図のように感じます。 自分の仕事は地味で、大したことができていないと思いながら、それでも「守りたいもの」がある人には、この巻は沁みると思います。立派な答えが示されるわけではありませんが、弱さを抱えたまま踏み出す姿を見ていると、自分の迷いも少しだけ動き出す感覚があります。こんな人に刺さるはずです。自分の“戦場”がどこにあるのか、まだ言葉にできないまま働いている人。
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出版社による紹介
梁山泊軍を出奔した李英の行方を追って、姉の李媛も姿を消した。侯真は致死軍を率いて、二人の捜索に向かう。だが、開封府でこせいと面会した李英は斉の将軍となり、岳家軍との戦に出陣した。一方、楊令らは、赫元の尋問によって、南宋皇太子出生の秘密を知る。やがて中原一帯には自由市場が立ち、梁山泊が支配する物流の勢いは、ついに南宋にまで広がろうとしていた。楊令伝、怒濤の第十四巻。
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