
プロフェッショナル 仕事の流儀 佐藤可士和 アートディレクター ヒットデザインはこうして生まれる
茂木 健一郎 and NHK「プロフェッショナル」制作班
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この本について
仕事で何かつくるたびに、「そもそも何が問題なんだっけ」とか「この案って本質をついてるのか」と手が止まることがよくあります。表現を足したり飾ったりするほど、逆に自分が何をしたいのか分からなくなるあの感じです。たぶん同じように悩んでいる人は多いはずで、私もずっとそのループにいました。 この本が面白いのは、可士和さんが“感性の人”というイメージとは逆に、徹底して思考を分解し、本質を探るところから仕事を組み立てている点です。面白いと感じた理由を自分で解剖する話や、アイデアは相手の中にあるという姿勢は、表現以前の「考える精度」をどう上げるかという実践に近い感覚があります。さらに、広告を演出ではなく“裸にしていく”作業だと捉える視点は、余計な装飾で自分をごまかしてしまう私たちの日常にもそのまま持ち込める考え方だと思いました。 打ち合わせでまず課題を“診断”する医師のような姿勢や、コミュニケーションの障害こそが多くの問題の根っこだという指摘は、仕事の停滞が実は情報の整理不足だったと気づかせてくれます。本質に近づくほど、無理がなくなり、繕わなくてよくなる。その感覚が腑に落ちる一冊でした。 自分の思考を深く掘り下げたい人、表現や企画が“足し算”ばかりになって苦しくなっている人には特に刺さると思います。
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