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傷のあるリンゴ

傷のあるリンゴ

外山滋比古

東京書籍 / 2012-05-30

累計読者数15
平均ハイライト数 10.7件/人
推定読了時間 約2時間14分
star総合評価 59/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 48%

この本について

仕事でも生活でも、つい「正しさ」や「本当らしさ」に縛られて、身動きがとれなくなる時があります。失敗を引きずってしまったり、人との関わりで余計に疲れたり、時間があるはずなのにぜんぜん進まなかったり。頭ではわかっていても、なかなか抜け出せないあの感じです。 『傷のあるリンゴ』は、そんな日常のつまずきに対して、ちょっと角度の違う視点をくれる本でした。たとえば、感情を外にばらまくほどエネルギーが漏れていくという話は、妙に腑に落ちます。悔しさや焦りを隠せ、というより、そのエネルギーを自分の中にとどめておくと仕事に向けて使える、という現実的な考え方なんですよね。 時間の感覚についての指摘も刺さりました。暇な時ほどのんびりしてしまい、かえって間に合わない。逆に予定が詰まっている時ほど、いい意味で気持ちが締まる。これは仕事を詰め込めという教えではなく、心のスイッチの入り方の話なんだと思います。 さらに「忘れる力」の話も印象的で、失敗そのものより、いつまでも忘れられないことの方が人を弱らせるという指摘は、経験があるだけに耳が痛い。ただ、著者は叱るのではなく、忘れられないなら新しい目標に気持ちを向けることを提案してくる。無理にポジティブになれと言わない距離感がちょうどよかったです。 きれいごとより、日々の迷いに寄り添う言葉がほしい人に向いています。自分の中の「こうあるべき」に疲れた時、意外な抜け道を見つけられる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

人間も、傷のあるリンゴのようにちょっと欠けたところのあるほうが… 常識の裏側を見抜く、エッセイの名手による、妙味あふれる書き下ろしエッセイ集。
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